施工実績 木の温もりを感じる家

「建てる人」のきもちになる──。

中国の古い諺である。
「一日だけ幸せになりたかったら酒をのみなさい。三日だけ幸せになりたかったら結婚しなさい。一生幸せでいたかったら釣りを覚えなさい。」
　一読すると、ただ単にそれは釣りの楽しさを言ったものだと思われる。しかし、反芻するうちに釣りだけのことを言っているのではないということに気づかされる。
これは人生への向き合い方、忍耐や心構えについて言っているのではないのか。
つまり、釣りのためには竿をはじめ道具仕立てが必要である。

次に時、場所、餌などの選択がくる。全てが整ったあと釣り糸をたれて待つ忍耐力が必要になってくるわけだが、それよりも何よりもまず魚を釣り上げようと思うなら、魚のきもちにならなければならない。 魚のきもちになる──。

これは相手のきもちと一つになる、という「事を成すための奥義」を、この古い諺は釣りになぞらえて言っているのではないのか。そうでなければ釣り話だけで何千年もの時空を超えて私たちに届いてこないはずである。

家づくりも同じである。「建てる人」のきもちにならなければいい家は作れない。きもちになった分だけその家はいい家になる。いい家は一生、いや家がそこに建ち続ける限り、人を幸せにし続けていく。だから、こうも言えるのである。 　
一生幸せでいたかったら、いい家を建てなさい──。