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空き家を放置していると税金が増える!?

最近「空き家をそのままにしていると税金が増えるって聞いたけど本当?」というご相談が多くなってきました。

本日はそこのところを詳しく解説していきます。

最近特に問合せが増えた経緯

発端は「空家等対策の推進に関する特別措置法」(通称:空家特措法)が2023年12月に1部改正された事にあります。

「空家特措法」は2015年に施行されたもので、勧告を受けた「特定空家」は固定資産税の軽減措置が解除され、さらに是正されない場合は行政代執行にて処分されるというものですが、今回の改正により「特定空家」の1歩手前である「管理不全空家」というものが追加されました。

この「管理不全空家」に指定・指導されても是正されない場合、「特定空家」と同じように固定資産税の軽減措置が解除され、税負担が増える事になります。

そもそも特定空家と管理不全空家って何?

国土交通省はそれぞれの定義を以下のように定めています。

特定空家

以下のいずれかの状態にあると認められる空家

そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

  • そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
  • そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態
  • 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
  • その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

管理不全空家

適切な管理が行われていないことによりそのまま放置すれば特定空家に該当することとなるおそれのある空家

「管理不全空家」の境界線がいまいちはっきりしないですが、「何もしていない状態」だと管理不全空家に指定される可能性が高いと言えます。

管理不全空家になったら税金がどれだけ増えるの?

ここでもし管理不全空家になって固定資産税の軽減措置が解除された場合、どのくらい税金が増えるのか都城市の平均的なケースでシミュレーションしてみたいと思います。

(細かい税金の計算方法は割愛いたします。)

ケース①土地100坪、建物30坪(築45年)の平屋

土地評価額:5,600,000円 建物評価額:1,500,000円

  • 固定資産税合計 51,541円
  • 管理不全空家になった場合の固定資産税合計 120,703円
  • 増税額 69,162円

ケース②土地50坪、建物30坪(築45年)の2階建

土地評価額:2,800,000円 建物評価額:1,500,000円

  • 固定資産税合計 34,834円
  • 管理不全空家になった場合の固定資産税合計 73,102円
  • 増税額 38,268円

このように、年間数万円以上負担が増える事になります。

敷地面積が広ければ、その分負担額もより増えるという事です。

(あくまで参考となりますので、ご自身の財産についてはお知合いの税理士さん等にご確認下さい。)

管理不全空家にしないためには?

近年の空家増加問題で空家に対する周囲の目はより厳しいものになっています。

では管理不全空家にしないためにはどうすればよいのでしょうか?

近くに住まわれていて、草木の手入れ等の管理がきちんとできれば問題ないでしょう。

しかしそういった管理も手間がかかりますし、遠方に住まわれている場合はそんな事もできません。

対抗策は2つです。

「空家」じゃないようにするか、手放すか。

空家じゃないようにする

こちらの方法としては、誰かが住むようにするか、更地にするかの2通りになるかと思います。ご自身が住まわれる、貸家として賃貸する等誰かが住む場合は、居住できる状態に修繕する必要があるかもしれません。更地にした場合土地の固定資産税は上がりますが、建物の固定資産税がなくなりますので、管理不全空家の状態よりは負担する税金は少なくてすみます。

(ちなみに昭和56年以前に建築された建物であれば、所得税が控除される特例もございます。詳しくはこちらをご参照ください。

手放す

手放してしまえば煩わしい管理や、固定資産税の負担もなくなります。しかし愛着のある実家だったりする場合、なかなか手放す決断ができないかもしれません。実際そういう方も多数いらっしゃいます。

専門家に相談する

現在所有している空家はもちろん、これから相続する空家もそのままだと「管理不全空家」の候補になり得ます。

どうすれば管理不全空家になる事を防げるのか専門家に相談する事をおススメします。

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