健康寿命をのばす住まいの対策。

1 .加齢傾向 家に居る時間が長くなる(心身ともに室内環境の影響を受けやすくなる)

現 象

(1)温熱環境が健康寿命に直結、日常的体調、快適性、運動性、睡眠性などを左右する。
(2)空気環境、ハウスダスト(浮遊粉塵、ホコリ、カビの胞子、ダニの死骸やフン、花粉、PM2.5)などによるアレルギー発症
(3)光環境による生体リズムへの影響、不眠など

対 策

(1)屋内断熱施工(床・カベ・天井・窓)で寒さ対策/自然光による採暖熱+空調による温・湿度管理/計測器による「見える化」で、温熱環境を最適化する
(2)空気の管理(温・湿度・清浄さ) 空調機+通風(一つの部屋に2ヶ所の窓 特に地窓は有効)/結露(ダニ・カビ・ホコリの原因)対策
(3)高効率の自然採光窓、調光調色多機能照明設置

関連情報・データ・エビデンス(根拠)

「住宅の寒さ」はハザード(危険因子)。16℃以下では、呼吸器、心疾患のリスクが高まる。※1
■睡眠障害は交通事故発生率が約4倍になる。うつ病や認知症の他、生活習慣病の発生のリスクを高める。※2
■冬季の睡眠適温は15℃以上湿度40%〜60% ※3
■人が1日に採取する空気量約20s〜25s(食物約4sからすると空気の質の管理は中長期に影響大)
■浮遊粉塵対策は換気または空気清浄機が最も有効。※4
■浮遊粉塵が肺に沈着して老化を進行させる。
■カビは湿度55%以下になると成長停止 ダニは50%以下で半減。
■太陽が入らない家には医者が入る(イタリアの諺)
■高齢者の不眠対策は光を浴びることから始める。 文科省HP

※1 英国、居住健康全評価安全システム(HHSRS)による評価
※2 P61 ※3 P60 ※4 P130

2.筋力の低下(サルコペニア)

現 象

転倒、かつ落、による骨折、腰痛の悪化
運動不足による痴呆症
ロコモ(運動器症候群)への移行
筋肉の減少による免疫力(アミノ酸など)の低下

対 策

手すり、段差解消、スリップ止め、ステップの識別化、スロープ、床 材(ソフトフロア)への改修。アクセシビリティ(しやすさ)対策
動きやすさ、持ちやすさ、歩きやすさ、座りやすさ、立ちやすさ、見やすさのための住まいの改良 高さ、奥行、位置、場所の見直し、改善
(4)(7)の項参照

関連情報・データ・エビデンス(根拠)

■老人とは「転ぶ」生きものである。※5
■骨折は「寝たきり」への序章
■老いとの戦いは勝目のない戦い。持久戦に持込んでなかったことにするのが一番。
■筋肉量は20才から1%のずつ減少。60才は40%減少。骨量は30%減。年間約10万人が転倒で「寝たきり」交通事故死の約20倍超(H25年度)
■股関節骨折の20%の人が1年内に死亡
「長生きしたかったら転ばないこと」

※5 五木寛之著「新老人の思想」P51

3.免疫力の低下

現 象

ハウスダスト(浮遊粉塵)の肺への沈着による免疫力低下
感染症(インフルエンザ、結核)、新生物(ガン)肺炎、アレルギー症、糖尿病、口内炎などにかかりやすくなる

対 策

良好な温熱環境、空気環境の確保のための断熱、気密化、体温を下げない、良質な睡眠環境確保のための改良

(1)の項参照

関連情報・データ・エビデンス(根拠)

断熱改修による暖房費及び医療費の削減効果は改修コストの2倍
■体温が一度下がると免疫力が37%下がり 一度上がると60%活性化 ※6
■「医学的老いとは加齢に伴う生理機能の低下」※7
■「生」とは「死」に対する諸機能のアンサンブルである。
■ウィルスは湿度50%以下だと10時間で死滅
■カビ、ダニウィルス対策の最適湿度は40〜60% ※8
■「免
疫力を高める12の方法」でクリック ※9

※6 2007年ニュージーランドの調査P29 ※7 免疫学者 多田富雄「老いをめぐって」河合隼雄との対談P256、P261 ※8 P105 
※9 三井住友海上火災「通信宝島」平成21・2

4.生理機能(特に循環器)の適応力低下

現 象

見えるバリアより見えないバリアがはるかに危険。ヒートショック(室内間の温度差による急激な身体的負荷による心筋梗塞、脳疾患等)の誘発

対 策

トイレ、浴室、洗面所、脱衣室の断熱、暖房化 特に窓からの 熱ロスが大きくバリアを拡大、特にジャロジー窓は危険因子
居室、非居室(サニタリー)間の温度差の解消。床、壁、天井、窓 の断熱、遮熱化
(3)の項参照

関連情報・データ・エビデンス(根拠)

浴室での溺死17,000人 内14,000人が65才以上の高齢者、入浴死は欧米の約10倍 ※10
■寒い家に住む人ほど熱い風呂に入る傾向があり危険 ※11
■熱中症50%以上が室内。その6割が高齢者で重症化傾向 ※12
■心血管系への負担を考慮して室内の上下温度差は3℃以上にならない ※13
■快適な室温は夏季25〜29℃冬季20〜25℃ ※14
■英国では冬の平均気温が1℃を低下すると冬の死者数が8,000人増加 ※15

※10 2011年 東京都健康長寿医療センター推計 ※11 英国保健省 2009年報告
※12 2012年(独)国立環境研究所 ※13 P15、 ※14 P4 ※15 英国居住健康全評価安全システム(HHSRS)による評価

5.認知力低下

現 象

踏み外し、つまづき、ぶつかりによる転倒/もの忘れ、視野狭窄、視力低下
モノ捜しの時間が長くなる「目のまえ病」/二度買い三度買い

対 策

突起物、角面、ひっかかり(机、イス、ベッドの脚)による骨折、打僕、転倒防止
自然光、LED照明で高照度、調光調色で生体リズムの調整
フールプルーフ(愚かよけ)家庭内事故は予防できるものとして対策
一目瞭然の収納 適材適所の収納 1、2軍分別収納
(2)(6)の項参照

関連情報・データ・エビデンス(根拠)

■高齢者は「寒さ」への感受性がおくれがちになり、それを容認する傾向があり危険
■老いには、1人1人老いの速度の違いがある。※7
■目から脳に伝達される知覚情報は、83% 安全・衛生上の情報は繰返し目に討ったえる。
■20歳代にくらべ、60歳代は約3.2倍の明るさが必要
明るさはくらしの品質を高める。安全面、衛生面、メンタル面で相対コストは劇的に下がる。※16

※7 免疫学者 多田富雄「老いをめぐって」河合隼雄との対談P256、P261 ※16 日本照明学会

6.生活の質(QOL)の低下

現 象

(1)環境的不衛生
(2)身体的不衛生
(3)睡眠障害

対 策

(1)加齢(エージング)対応(出しやすさよりしまいやすさ優先の収納)
 備えつけ収納は室内汚染抑制のための「衛生設備」
(2)洗面所をヘルスケア(健康、美容、衛生管理)の拠点化
 「手洗い」「うがい」「歯みがき」は感染症及び歯周病対策の本命
(3)(T)の項参照

関連情報・データ・エビデンス(根拠)

■清掃のしやすさ(部屋にモノを置かない)が清潔さや安全性を保ち健康長寿へのベースになる。
■脳卒中は失った歯の数が多いほど危険性が高い。肺炎では失った歯の数が0から9本の人たちに比べて10〜19本では2.46倍死亡の危険性が高い。15〜27本歯を失った人は0〜14本失った人に比 べて4.89倍、大腿脛骨の骨折のリスクが増大。※17
歯周病菌が血管内に入り血栓が出来やすくなって心臓病や脳梗塞のリスクを高める。※18

※17 2013年名古屋大学大学院医学系内藤真理子准教授の報告 ※18 NHK「ためして合点」H23.6/22放送

7.運動量の低下

現 象

運動不足による諸機能低下(特に冬)
運動器症候群(ロコモ)
認知機能の低下
日常生活動作(ADL)の低下

対 策

住まいの動線、移動性、回遊性に配慮した改修ドアを引戸に
冬の生活圏内の温度バリアの解消による運動促進
「服装の軽装化=運動の促進化」という法則に沿って住まいの断熱改修化をすすめる。軽装化は厚着による「着衣着火」を防止 (2)の項参照

関連情報・データ・エビデンス(根拠)

■「人は冬ごとに年をとり老化する」木の年輪も冬できる。
■冬季防寒のために着衣量がふえると運動量が低下して転倒事故の危険性が増す。※19
■温度の低い部屋に居住している人ほど行動が制限され、運動量も下がる。
■寒いと感じる人とそうでない人の室内の歩数は約半分 ※20
「孤立」と「運動不足」が死へのスパイラルを助長させ、脳を萎縮させる。※21

※19 P19 ※20 慶応大 伊香賀研究室 住まいからはじめる健康生活P35 ※21 「脳を鍛えるには運動しかない」ジョン・J・レイティ著

※Pに数字が記入されているものは「健康に暮らすための住まいと住まい方エビデンス集」よりの引用ページ数

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